【名護】本島北部で整備が進む新たなテーマパーク「ジャングリア」の開業に向け、20日に中山区公民館(名護市)で開かれた住民説明会には80人余りの住民が参加し、事業者側に疑問点などを直接問うた。交通渋滞や水源など生活に密着した懸念も相次いだ。
一方で、雇用が増える期待感からか、社員らの地域行事への参加を求める声もあった。大型テーマパーク建設に住民らの不安と期待が入り交じった。
住民説明会では、事業の概要が説明された後、参加者らが四つの小グループに分かれ「ゆんたく会」と題して、運営会社のジャパンエンターテイメントの職員らと意見交換した。
「1日の集客人数は予想しているのか」「渋滞が予想される箇所の対策をしてほしい」「ジャングリアの収益は地元に還元されるのか」との要望や質問が上がった。参加者の中山区の30代女性は「区民の方から、さまざまな質問が出て、いい情報収集の場になった。少し不安もあるがテーマパークのおかげでいい影響もありそうだなと思えた」と話した。
同区の川野圭輔区長(33)は「想像以上に人が集まって良かったが、全員の意見を聞く時間を準備できなかったのは残念。今後も対話を重ねて共存できる道を模索したい」と話した。
説明会の終了後、ジャパンエンターテイメントの佐藤大介取締役は「一方的な批判ではなく、心配なこと、期待の声などさまざまな意見を聞けるいい機会となった」と述べ、住民との意見交換をする機会を今後もつくっていく考えを示した。 (金城大樹、池田哲平)