沖縄戦後初のアナウンサー・川平朝清さんに放送文化賞 NHK 「沖縄放送界の発展に貢献」


沖縄戦後初のアナウンサー・川平朝清さんに放送文化賞 NHK 「沖縄放送界の発展に貢献」 川平朝清氏(資料写真、2021年撮影)
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 NHKは1日、放送事業の発展と放送文化の向上に功績のあった人を表彰する第75回日本放送協会放送文化賞を、元沖縄放送協会(OHK)会長の川平朝清さん(96)=那覇市出身=ら6人に贈ると発表した。

 川平さんは1949年、戦後沖縄初のラジオ局AKAR(琉球の声)の設立に関わり、戦後沖縄初のアナウンサーとなった。

 その後、琉球放送でテレビ開局や経営に携わり、67年にNHK沖縄放送局の前身に当たる沖縄放送協会の会長に就任。日本復帰と同時に東京のNHKに転勤した。

 NHKは、川平さんが年齢を重ねてからもメディアで沖縄の放送史を語り、次世代に提言していることなどを挙げ、「沖縄の放送界の発展に貢献し続けている」とした。

 川平さんは「私にとって身に余る受賞、心から感謝する。米軍政府運営の日本語ラジオ局(AKAR)を皮切りに、商業テレビ局、OHK開局、そしてNHKへと実り多き放送キャリアだった」とコメントした。

 ほかの受賞者は俳優の草刈正雄さん、詩人の谷川俊太郎さんら。(伊佐尚記)