南城市長セクハラ問題、第三者委の設置「先送り」 市議会で6月以降審議 市長のSNS投稿は削除申し入れへ


南城市長セクハラ問題、第三者委の設置「先送り」 市議会で6月以降審議 市長のSNS投稿は削除申し入れへ
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 古謝景春南城市長のセクハラ疑惑を巡り、市議会特別委員会は11日、市役所内のハラスメント問題についての第三者委員会設置を求める陳情の採択を見送ることを決めた。

 第三者委の設置は6月議会以降に改めて審議する。第三者委の設置を求める陳情は、市長のセクハラ疑惑をきっかけに発足した「ハートのまち南城 人権ファーストの会」が提出していた。

 この日の特別委では、陳情の扱いを非公開で議論。昨年12月の市議会で百条委員会の設置を求めた中立・野党・無会派の議員に加え、公明党の銘苅哲次副委員長も賛成に回り、「採択賛成」と「継続審議」が9対9の同数になった。しかし、与党のゆまぢり会の安谷屋正委員長が継続審議と判断し、採択見送りが決まった。一緒に提出されていた百条委設置を求める陳情も採択が見送られた。

 安谷屋委員長は終了後、「第三者委の設置は大方賛成だが、陳情の文言でひっかかるという意見が出た」と説明したが、先送りに抗議する市民に囲まれた。

 この日の特別委では、職員へのアンケートを第三者に任せる案が与党の反対多数で否決された。ただ、与党側からも「集計・分析の段階から第三者の専門家を入れるべきだ」(銘苅氏)という意見が出ている。

 一方、古謝市長が被害を訴えた女性の個人情報をSNSに投稿した問題については、特別委の正副委員長が12日にも市長に削除を申し入れることを決めた。

 (上江洲仁美、南彰)