【南城】南城市が2022年11~12月に職員を対象に実施したアンケートの中で、セクハラを「受けたことがある」という回答が全体の15・2%あったことが12日、分かった。パワハラを「受けたことがある」という回答も8・8%あった。古謝景春南城市長のセクハラ疑惑の発覚後、これまでハラスメントの「申告はない」としてきた市の答弁との整合性が問われている。
14日の市議会(中村直哉議長)2月定例会の一般質問で、野党の宮城尚子市議がアンケートについて質問する。
アンケートは、第2次南城市男女共同参画行動計画の策定にあたり、男女共同参画に関する職員の意識やハラスメントの実態を把握するなどの目的で実施された。無記名式で、対象者は正職員と会計年度任用職員の計467人。217件の回答があった。
泉直人総務部長は本紙の取材に対して12日、アンケート結果を認識していたが「総務課に(ハラスメントの)届け出は出ていない。当事者同士で話し合いをされて解決できているという認識だ」と主張した。
同日の市議会でも泉総務部長は「市では南城市職員ハラスメント防止等規定を制定し、ハラスメントの相談員を設置して対応しているが、これまで相談員ならびに総務課への報告・相談などは受けておりません」と答弁した。
22年実施の職員アンケート結果から市幹部はハラスメント被害の訴えを認識しながら、解決に向けて後ろ向きで、踏み込んだ対応をしてこなかった行政姿勢が浮かび上がった。
(南彰、上江洲仁美)