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性加害問題、BBCが続編 旧ジャニーズ 事務所の対応に疑問


性加害問題、BBCが続編 旧ジャニーズ 事務所の対応に疑問 スマイルアップの東山紀之社長(右)にインタビューするジャーナリストのモビーン・アザー氏(英BBC放送の「捕食者の影 ジャニーズ解体のその後」から)
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 旧ジャニーズ事務所(SMILE―UP.、スマイルアップ)の性加害問題を昨年3月の番組で告発した英BBC放送が30日、続編「捕食者の影 ジャニーズ解体のその後」を放送した。被害を告発した元ジャニーズJr.らが受けた誹謗(ひぼう)中傷を巡るスマイルアップの対応に疑問を投げかけた。

 被害を訴える当事者は「問題はまだ解決されていない」と声を上げた。

 昨年の放送は、被害の告発が相次ぐきっかけとなった。今回はスマイルアップの東山紀之社長へのインタビューも実施。BBCは、旧事務所が「被害者でない可能性が高い方々」が「虚偽の話をされているケースが複数ある」と訴える文書を公表したことを問題視。文書公表後に中傷が増えたと語る、自殺した被害者の遺族の声も紹介した。

 中傷する人たちに言うことはないか、と問われた東山氏は「言論の自由もあると思う。僕は別に誹謗中傷を推奨しているわけでもなく、多分その人にとってはそれが正義の意見なんだと思うときもあります」と語った。

 東山氏はまた、旧事務所スタッフ2人がタレントに性加害を行ったことを認め、警察への情報提供について「(法的には)僕らには権限がないと思います。当事者の人たちが刑事告訴をしたら、僕らとしては全面的に協力する」などと述べた。

 被害を訴えてきた「ジャニーズ性加害問題当事者の会」の石丸志門副代表(56)は、中傷を巡る東山氏の発言に「誰でもなんでも言っていいことになってしまう。『言論の自由』の意味をはき違えている」と憤った。

(共同通信)