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「怖くて回答できない」 南城市長セクハラ疑惑調査 女性中傷受け「話すの怖い」 沖縄


「怖くて回答できない」 南城市長セクハラ疑惑調査 女性中傷受け「話すの怖い」 沖縄 南城市役所
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 古謝景春南城市長のセクハラ疑惑を巡り、南城市議会の特別委員会(安谷屋正委員長)が4日、開かれた。市役所内のハラスメントに関して、特別委が実施する職員アンケートは、紙で回収し、記名は任意とすることを決めた。ただ、古謝市長からの被害を訴えた元運転手の女性の個人情報が暴露されたことを受け、「被害を受けたという職員が『怖くて回答できない』と言っている」と実効性を懸念する意見が出た。

 この日の特別委では、中立会派の仲間光枝氏が、議員有志が年末年始に実施したオンラインアンケートで「市長からセクハラを受けた」と回答した職員と面会したと説明。「特定されるので、紙では怖くて回答できない」と話していると明らかにした上で、「紙でゼロだったら、(被害申告は)なかったことにされるのか」と指摘した。

 仲間氏によると、この職員は、元運転手の女性が業務委託契約を解除された後も、個人情報を市長によって暴露されたり、ネット上に誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)が書き込まれたりする状況を見て、「本当のことを話すのは怖い」と話しているという。

 最終的に、自筆ではなく、印刷での回答も認める案が示され、賛成9・反対8で紙によるアンケート実施が決まった。仲間氏は終了後、「職員の懸念は払拭されていない」と語った。

 アンケートは4月中に配布・回収する予定。ただ、当初議論されていた集計・分析の段階から第三者の専門家を入れる案は見送られ、安谷屋委員長は「特別委の19人の議員で開封し、結果を見る」としている。
 (南彰)