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非正規80人にアンケート配布せず 南城市長セクハラ疑惑 市側は根拠「答えられない」


非正規80人にアンケート配布せず 南城市長セクハラ疑惑 市側は根拠「答えられない」 南城市役所
この記事を書いた人 Avatar photo 南 彰

 古謝景春南城市長のセクハラ疑惑を受け南城市議会の特別委員会が始めた職員アンケートを巡り、約80人の会計年度任用職員や業務委託で働く人へのアンケート配布が見送られたことが22日、分かった。一度配られた後に回収された事例もあった。

 市議有志が年末年始に実施したアンケートは正職員に加え、会計年度任用職員や業務委託の職員を含む約600人が対象で特別委の議論でも同規模を想定していたが、1割以上が対象から外された形だ。

 市議会事務局によると配布を見送ったのは学習支援員や図書館司書など計約80人。会計年度任用職員や業務委託で働く人のうち「市職員が職場にいるこども園を除き、市庁舎外に勤務する人は対象外にした」としている。

 業務委託で働く図書館司書には12日、用紙が配布されたが、委託先の派遣会社が「どこまでが対象なのか」と市側に照会。その後、市側が「図書館司書は対象外」と回答したため用紙は回収された。

 図書館司書は毎週、市役所内で市職員を入れた会議に出席している。アンケート対象から外されたほかの職種でも、日常的に市役所に出勤している職員は少なくない。対象から外された職員の一人は「一人でも回答者を減らしたいのだろう」と対応を批判した。議会事務局も約600枚のアンケート用紙を準備していた。対象者を狭めた根拠について「現段階では答えられない」としている。

 アンケートを巡っては、職員から「受け取っていない」という申告が相次いでいる。野党・中立の8市議は22日、安谷屋正委員長に対し、早急に特別委を開催するよう改めて要求した。安谷屋委員長は同日夕、「アンケート配布対象者」を議題に25日午前10時から特別委を開くことを委員に通知した。

 (南彰)