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「異常だ」「安心感ある」石垣陸自の公道訓練に住民らは 沖縄


「異常だ」「安心感ある」石垣陸自の公道訓練に住民らは 沖縄 一列になり徒歩行進する石垣駐屯地の隊員(奥)と抗議する市民(手前)=24日午前6時ごろ、石垣市駐屯地正面ゲート前
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 訓練の列が通った石垣市健康福祉センター前で反対の意思を示した、いしがき女性9条の会の平地ますみ会長は「自衛隊員が市民の生活路で列をなして移動するのは異常だ。軍事訓練にしか見えない。朝からわじわじーしている」と憤った。

 一方、石垣市中央運動公園近くで隊員の列に日の丸を振り激励した八重山防衛協会の米盛博明会長は「島や国を守るために活躍している隊員の姿は市民に安心感を与える。そういう意味でも公道訓練はいいことだ」と歓迎した。

 昨年8月、公道を使った徒歩行進訓練が実施された宮古島市の仲里成繁さん(70)は「宮古島に自衛隊施設を造る際の住民説明会では『施設外での訓練は行わない』と言っていた。その説明がほごにされている状況は石垣も宮古島も変わらない」と憤った。陸自宮古島駐屯地に電子戦部隊が配備される方針に触れ「住民が知らないうちに自衛隊施設の機能が強化される事態を許すわけにはいかない。今回は『災害時』を想定しているようだが、施設外でやる必要はない」と強調した。

 ミサイル配備から命を守るうるま市民の会の宮城英和事務局長は「最近の自衛隊は、自分たちの行動が簡単に受け入れられると思っているようでならない」と批判。「市民が声を上げ続けなくてはならない」と話した。

(吉田健一、照屋大哲、友寄開、玉城文)