【動画】石垣駐屯地、陸自の公道訓練始まる 隊員30人が出発 「軍事訓練、行軍だ」抗議の声 沖縄


【動画】石垣駐屯地、陸自の公道訓練始まる 隊員30人が出発 「軍事訓練、行軍だ」抗議の声 沖縄 駐屯地から最も近い開南集落を徒歩行進する自衛隊員=24日午前6時7分
この記事を書いた人 Avatar photo 照屋 大哲

 陸上自衛隊石垣駐屯地(沖縄県石垣市)は24日早朝、市内の公道を使い、災害物資輸送訓練を開始した。

 2023年3月16日の駐屯地開設後、公道を使った訓練は初めて。災害により道路が寸断された想定で、隊員30人が14キロの携行食を入れた背嚢(はいのう)を背負い、武器は所持せず、駐屯地から市中央運動公園屋内練習場に向けて徒歩行進している。

 隊員は正午前には駐屯地に戻る予定。往復約16キロ。駐屯地前や歩道では市民が「行軍やめろ」などと抗議の声を上げた。

 24日午前6時、迷彩服姿の隊員が駐屯地を出発した。同20分現在、県道87号を南下している。その後、市健康福祉センターの東側を通り、シードー線を左折し、市中央運動公園第二球場を右折する行程で、目的地の屋内練習場に向かう。

 駐屯地担当者は24日までの琉球新報の取材に対し、「能登地震で道路が崩壊し、自衛隊員が歩いて物資を運ぶことがあった。石垣でもありうることで、対処能力向上のために訓練をする」と述べた。

 訓練を巡っては市民団体「石垣島の平和と自然を守る市民連絡会」は中止を求める声明を発表した。市議会野党連絡協議会も「本来は駐屯地内で訓練すべき」だと公道使用を批判した。訓練は「災害訓練の名を借りた軍事訓練としか思えない。このような行軍を認めるわけにはいかない」と抗議している。

(照屋大哲)