有料

女性の契約解除文書を非公開 南城市長セクハラ疑惑 識者は「過剰」 沖縄


女性の契約解除文書を非公開 南城市長セクハラ疑惑 識者は「過剰」 沖縄 南城市役所=2024年3月撮影
この記事を書いた人 Avatar photo 南 彰

 古謝景春南城市長のセクハラ疑惑を巡り、市は3日までに、「市長からセクハラを受けた」と申告した女性の市長車運転手の業務委託契約を解除した際の関連文書を公開しないと決めた。識者らは「過剰な非公開」と疑問視している。

 契約解除に向けた「起案文書を含む関連文書」の公開を請求していた松田兼弘市議(共産)に対し、市が2日付の市長名の文書で通知した。

 運転手をしていた女性は2月、市長と市にセクハラ被害の損害賠償を求める訴訟を那覇地裁に提訴している。市は非公開の決定文書の中で、「争訟の方針に関する情報」や「公にすることで事務、事業の公正・適正な執行を妨げるおそれのあるもの」を非公開にできると定めた市条例の規定を理由に挙げた。

 NPO法人「情報公開クリアリングハウス」の三木由希子理事長は「条例で非公開にできるのは、提訴を受けて市がどう対応するかに関する文書。それ以前の意思決定の基本的な根拠になる文書まで出せないとなると、市にとって都合が悪いものは出さなくてよいとなってしまう。自己保身のための過剰な非公開だ」と指摘した。

 松田市議は今後、他の市議などにも呼びかけて、市に非公開とした理由の説明を求めていく考えだ。

(南彰)