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沿道から「キバリヨー」 やんばる駅伝 8年ぶりの与論開催


沿道から「キバリヨー」 やんばる駅伝 8年ぶりの与論開催 沿道から選手に声援を送る地域住民=18日午後、鹿児島県与論町古里(又吉康秀撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【鹿児島県与論町】第31回やんばる駅伝競走与論島大会(主催・同実行委員会、与論町、琉球新報社)が18日、鹿児島県与論町で8年ぶりに開催した。雲が太陽の日差しを遮り、時折心地よい風が通り抜ける中、選手たちは懸命にたすきをつないだ。 (1面に関連)
 沿道には地元の子どもたちやお年寄りが駆け付けた。「キバリヨー(与論の言葉で『頑張れ』)」「いい走りだ」と選手を激励し、選手が笑顔で応える場面も見られた。
 島で暮らす林初枝さん(89)と田中幸子さん(90)は仲良くベンチに腰掛け、パーランクーを打ち鳴らして選手たちを応援した。林さんはかつて島内婦人会の応援団長で「応援することは何よりも大好き」と顔をほころばせた。田中さんは、朝から楽しみで落ち着かなかったという。応援には力が入り「本当に楽しい。元気が出る」と笑顔を見せた。
 家族5人で応援した森忠茂さん(71)は、同大会を見たのは初めて。長距離を疾走する選手の姿に「本当にすごい。普段の練習の成果が出ているんだろう」と感激していた。
 今大会は開催地の与論町が優勝に輝き、住民からは驚きの声が上がった。「唐船ドーイ」をスピーカーから流して、アンカーの選手たちを応援していた清水綾子さん(42)は「与論が大差を付け1位で目の前に現れて驚いた。みんなの応援が通じたのかな」と話した。
 琉球新報は大会の様子を伝える速報250部を配布した。 (玉寄光太)