女性が学生で約2割、教授では約1割にとどまる東大は、ジェンダーバランスの偏りに気づき、意識改革につなげるプロジェクトに取り組んでいる。「女子なのに東大?」。20日からは、これまで学生や研究者らが実際にかけられた、女性の進路選択を狭めるような言葉をポスターにして学内に掲示し、問題提起する企画を開始した。
「女子は研究に向いてない」「女の学歴に価値はない」。ポスターには、昨年11月に学生や研究者を対象に実施したアンケート結果から、性別を理由に自分が言われたり、他人が言われているのを聞いたりした言葉を抜粋した。本郷や駒場などのキャンパスに計約600枚掲示する。見るのがつらいという人に配慮するため、半透明のシートで覆い、めくって見る形式とした。
プロジェクトの責任者を務める林香里副学長は「こういう声にはがっかりする。女性が勉強することを、女性らしくないとする固定観念がある。自分のやりたいことを突き詰めることがなぜ悪いのか」と強調。こうした言葉を投げかけられた女性に「あなたが悪いのではない」と呼びかけた。
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「女子なのに東大?」 学内にポスター ジェンダー偏り問題提起
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琉球新報朝刊
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