中尾彬さん死去　８１歳　俳優、映画やテレビで活躍

　映画やドラマ、バラエティー番組などで幅広く活躍した俳優の中尾彬（なかお・あきら）さんが１６日、心不全のため死去した。８１歳。千葉県出身。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は妻で俳優の池波志乃（いけなみ・しの）さん。
　１９６１年、日活ニューフェイスに合格。劇団民芸に入団後、６４年に映画「月曜日のユカ」で本格的に映画デビューした。甘い二枚目から、渋く個性的な役やこわもての悪役まで幅広く務めた。「ゴジラ」シリーズなどに出演した。
　沖縄とも縁が深く、県内に別荘を構えるほど沖縄通だったことは広く知られている。１６年間所有した別荘は数年前に処分したが、以前は月に１回のペースで来沖したという。２００８年には「美ら島沖縄大使」に就任したほか、菊之露酒造や遍照寺（へんしょうじ）中城村添石霊苑うむいなど、県内企業のＣＭにも多数出演した。
　玉城デニー知事は「テレビ・ラジオ番組出演や泡盛のＣＭなど、メディア活動を通じて沖縄のイメージアップに多大な貢献をした。謹んでご冥福をお祈り致します」とのコメントを出した。
　テレビのバラエティー番組でも活躍。スカーフやマフラーをぐるぐる巻きにするスタイル「ねじねじ」がトレードマークで、低音を響かせ、歯に衣（きぬ）着せぬコメントが人気を集めた。
　妻で俳優の池波志乃さんのコメント　今年に入って足腰が悪く体力も落ちて、自宅でゆっくり休んでおりました。１２月の旅行に向けて、頑張ってリハビリをしていましたが、（５月）１５日に容体が急変し、１６日の夜中に自宅で私と２人の時に、とても穏やかに眠るように息を引き取りました。あまりに急で、変わらない顔で逝ってしまったので、まだ志乃～と呼ばれそうな気がします。かないますならば、中尾彬らしいね～と笑って送ってくだされば幸いです。長い間、本当にありがとうございました。