7日に告示され、県内各地で激戦が繰り広げられてきた県議選は15日夜、9日間の選挙戦を締めくくった。
各陣営は夕方から街頭演説や打ち上げ式を開き、最後まで有権者に支持拡大を呼び掛けた。候補者らは「投票箱が閉まるまで頑張ろう」と気勢を上げ、最後の訴えに声をからした。
本島中部の交差点では、ある新人候補が支持者とともに往来する歩行者や通行車に投票を呼び掛けた。「政治経験はないけども、みんなの気持ちとつながることは誰よりも上手にできる」。握り拳を突き上げて声を張り上げると、支持者が大太鼓をたたいて盛り上げた。
「共に勝ち抜いて、新しい希望ある沖縄の政治をつくろう」。本島南部であった打ち上げ式で、ある候補はかれた声を振り絞った。沿道に集まった支持者は最後の演説に聴き入り、何度もうなずいて共感を示す人も。パーランクーや指笛を響かせ、最後の遊説に繰り出す候補者の背中を押した。
ある与党系候補者は那覇市内で開いた打ち上げ式で、支持者を前に最後まで政策を訴えた。物価高騰が続く中で「子どもにミルクを薄めて飲まさざるを得ない状況がある」と子育て世帯の苦境を強調した。「こういう現状に光を当てるのが政治だ。目に見える形で物価高騰対策に取り組む」とマイクを握りしめた。
本島北部の野党系候補者が開いた打ち上げ式には、作業着やイメージカラーのTシャツを着た支持者が100人以上集結した。候補者は「北部地域の課題解決のために全力で取り組む」と訴え、「皆さんの力で県議へと送ってほしい」と呼び掛けると、支持者らは拍手や指笛を鳴らして応えた。
(’24県議選取材班)