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「今まで言えなかった女性の声届けたい」 北部地域から初の女性県議・儀保さん 国頭郡 沖縄県議選


「今まで言えなかった女性の声届けたい」 北部地域から初の女性県議・儀保さん 国頭郡 沖縄県議選 当選確実を受け、集まった支援者らと喜び合う儀保唯さん(前から2列目、右から2人目)=16日、大宜味村
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 沖縄にこだわり続けた弁護士が、やんばる初の女性県議に―。2議席を3人で争った国頭郡区では、大宜味村の儀保唯さん(39)=無所属=が、初挑戦で当選を飾った。名護市区も含めた北部地域からの女性県議は初めて。「女性の先輩たちが少しずつ進んできて、その後ろに私が続いた。今まで言えなかった女性の声を届けたい」と述べ、決意を新たにした。

 出馬表明後、妊娠が分かり、あえて妊娠を公表し選挙戦を闘った。

 北山高校から進学で県外へ。2013年に広島県で弁護士登録し、広島でも沖縄の現状を伝えた。故郷への思いが強く、17年にUターン。名護市の弁護士事務所に勤務し、辺野古や高江の弁護団にも加わる。弁護士仲間は「実直で、不条理に敏感。状況を変える熱意と行動力がある」と評する。

 やんばるでも約1千件の無料法律相談を受けた儀保さん。「法律だけでは救えない、政治の力が必要だ」と感じ、立候補した。1児の母であり、選挙戦は子育て問題や貧困対策などを訴えた。

 事務所で当確の知らせを受け「沖縄の人が本音に従って自分たちのことは自分たちで決める沖縄をつくりたい」と述べた。