【東京】沖縄の基地を引き取る会・首都圏ネットワーク(佐々木史世共同代表)などは22日、新宿区の日本キリスト教会館で公開集会を開いた。沖縄を訪ねた県内外出身の大学生5人が米軍基地が集中する現況を目の当たりにして「ヤマトが沖縄を犠牲にした加害性を実感した。忘れずに向き合いたい」などと述べた。
今年3月に名護市辺野古の新基地建設現場などで実地の学びをしたのは大学生の髙田心音さんや山田孝太郎さん、長田恵理子さん、木戸みゆきさん、新崎あす香さん。本島南部の沖縄戦跡をたどり、米軍ヘリ墜落事故のあった沖縄国際大学で学生同士の交流成果などを、集会で報告した。
また基地問題に向き合う人々を嘲笑する冷笑主義の動画が一時横行した事態に「全然違うのに。あまりに悔しくて泣いた」と無自覚な差別性に異議を唱えた。県出身学生は、友人の米兵とのやりとりを紹介。「米兵の人たちは沖縄より東京が好きな人が多い。思いやり予算もあってただで東京に住めるなら最高さ。だからどうぞ皆さん、本土で海兵隊を引き取ってください」と求めた。
学生たちの発言を受けて東京大学名誉教授の高橋哲哉さんは、沖縄の基地負担の、ヤマトの責任について「選挙権、参政権を持ち、政治と関わることによって責任は明確に生じてくる。私は何十倍も皆さんより責任が重い。皆さんはこれから責任が始まる」と述べ、将来を見据えた取り組みに期待を込めた。
(斎藤学)