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サッカー選抜でスペイン遠征へ! “音を感じる”コートで躍動誓う、難聴の小学生 沖縄


サッカー選抜でスペイン遠征へ! “音を感じる”コートで躍動誓う、難聴の小学生 沖縄 スペイン遠征に向け練習に励む安森一立さん=7月11日、北谷町の北玉小学校(大城直也撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 金盛 文香

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 県内のサッカークラブ・ボアソルチFC沖縄に所属する安森一立(いったつ)さん(9)=沖縄ろう学校4年=がこのほど、スペイン遠征に向けた全国セレクションに参加し、スペイン行きの切符を手にした。

大きな声を出し練習に励む安森一立さん=7月11日、北谷町の北玉小学校(大城直也撮影)

 先天性の難聴があり、人工内耳を装用している安森さん。国内では認められていない人工内耳を装用しての試合出場が、海外では可能となる。「緊張より楽しみ」。仲間の後押しと、たくさんの希望を胸に、世界へ挑戦する。 

 6月、サッカー留学・遠征などを支援するAmazing Sports Lab Japan(アメージングスポーツラボジャパン)主催のスペイン遠征セレクションに参加した。セレクションは全国3会場で行われ、計108人が参加。安森さんはU10(10歳以下)の12人に選ばれ、9月1日から10日間の日程でスペインを訪れ、現地コーチによるクリニックや大会に参加する予定だ。

 安森さんがサッカーを始めたのは3歳の時。2023年7月に初の公式戦を経験したが、その時に人工内耳を装用したままの出場が国内で認められていないことを知った。人工内耳を外すと周囲の音はほとんど聞こえず「悔しかった」。思わず涙がこぼれた。