沖国大構内に墜落し、激しく炎上する米軍ヘリ。米兵が慌てた様子で現場に向かった＝2004年8月13日午後2時15分ごろ、宜野湾市宜野湾
琉球新報社 十三日午後二時十五分ごろ、宜野湾市宜野湾の沖縄国際大学敷地内に、米軍普天間基地所属の輸送ヘリCH53一機が墜落、全焼した。県警によると、乗務員三人がけが。一人は重傷、二人は軽傷という。学生や教職員、付近住民にけがが出ているとの情報はない。
同二時二十分ごろに宜野湾市消防本部に「志真志にヘリのようなものが落ちた」と一一九番通報があった。
現場は沖国大一号館北の駐車場付近。同館屋上の縁には衝突痕があり、建物に接触したとみられる。現場周辺には部品が散らばっている。同大に隣接する民間アパート裏の松の木に部品の一つが引っ掛かっている。
目撃者情報によると、ヘリはバランスを崩し、回転しながら落ちて爆発、炎上した。
急降下後に爆発炎上
十三日午後二時二十分ごろ、宜野湾市の我如古交差点で目撃した那覇市内に住む男性（三五）は「頭上五、六十メートルの高さで、エンジンから出火しながら猛スピードで急降下するヘリを見た。その後すぐ沖国大方面から黒煙が上がっていた」と話した。
沖縄国際大学四年の学生（二二）は「大学の正門から長田交差点に向けて運転中、車体がこすれるような音がしたので、後ろを見た瞬間に爆発が起きた。構内に駐車して現場にいくと、黒煙とともに炎が上がっていた。周りには学生や付近住民が集まり、携帯電話で警察や消防署に連絡していた。大学のそばが普天間基地なので不安には感じていたが、本当に墜落するなんて。学内の知人にけが人がいないか心配だ」と語っていた。
墜落当時、沖縄国際大学五号館にいた沖縄長寿科学研究センター研究助手の女性（二四）は、墜落時の音は聞こえず、直後、周辺の学生らが建物のベランダに一斉に出る様子で異変に気づいたという。
