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「欠陥機 許さず」 基地周辺住民ら訴え 屋久島沖オスプレイ墜落事故報告書


「欠陥機 許さず」 基地周辺住民ら訴え 屋久島沖オスプレイ墜落事故報告書 米軍普天間飛行場を離陸し、高度を上げるMV22オスプレイ=3月、宜野湾市(ジャン松元撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【中部・北部】鹿児島県・屋久島沖での米空軍CV22オスプレイ墜落事故の調査報告書が2日公表された。事故の根本的な原因が特定されなかったことについて、オスプレイが離着陸する普天間飛行場や嘉手納基地の周辺住民からは「納得できない」「欠陥機が飛び続けるのは許しがたい」などと不安視する声が上がり、飛行停止を求めた。

 米軍機の部品落下事故があった宜野湾市の緑ヶ丘保育園の元保護者らでつくる団体「#コドソラ」の与那城千恵美代表は憤る。「根本的な事故原因が分からないけれども安全対策をしているから大丈夫という理屈は普通は通らない」と疑問視する。子を持つ親として、「オスプレイが学校上空などをどれだけ低空で飛ぶのかを政府の人たちは分かっているのか。温度差を感じる」と不信感をあらわにした。

 嘉手納町屋良に住む同町基地対策協議会の上地安重会長は「(事故から)10カ月たっているのにまだ根本原因が分かっていない。欠陥機が飛び続けるのは許しがたい」と憤る。報告書で操縦士の対応遅れも指摘されたことに「操縦士の教育はどうなっているのか。町民を危険に陥れないでほしい」と飛行停止を求めた。

 名護市安部に住む中村吉且さん(72)は「自衛隊も含めてオスプレイを廃止すべきだ。機体の構造に問題があると思う。そんな飛行機が空を飛ぶのは非常に怖い。一番の安全対策は飛行停止することだ」と話した。

 (梅田正覚、金盛文香、金城大樹)