沖縄の特殊詐欺、8月上旬までに48件 昨年の1年間と並ぶペースで推移 県警


沖縄の特殊詐欺、8月上旬までに48件 昨年の1年間と並ぶペースで推移 県警 沖縄県警察本部(資料写真)
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 県警は9日、今年上半期における県内の特殊詐欺被害の認知件数(暫定値)を発表した。認知件数は30件で、前年同期よりも9件増えた。8月9日時点では、すでに昨年通期に並ぶ48件を認知しており、特殊詐欺被害は深刻なペースで推移している。上半期は、前年同期で0件だった医療費などの還付を名目とする還付金詐欺が9件で最も多かった。

 副業名目が多くを占める「その他」が7件(前年同期比6件増)と続き、オレオレ詐欺(同5件増)、架空料金請求詐欺(同4件減)がそれぞれ6件だった。融資保証金詐欺は2件(同増減なし)。前年同期は7件あった金融商品詐欺はゼロだった。別の統計としてまとめられる「SNS型投資詐欺」の集計が始まった影響とみられる。

 県警組織犯罪対策課によると、最近は警察官をかたる人物が登場して捜査協力などを名目にして金銭を要求する詐欺被害が急増しているほか、未払い金名目の被害も目立つという。

 上半期の被害総額は約3300万円(前年同期比約1億1970万円減)。金銭の要求額が、少額化している傾向にあるとみられる。摘発者数は4人で、うち3人は少年だった。

 県警は「知らない電話番号からの電話は慎重に対応する」「電話やSNSでのやり取りだけで相手を安易に信用しない」ことなどを呼びかけている。