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沖縄戦を題材 執筆思い語る 深沢潮さんを囲む会


沖縄戦を題材 執筆思い語る 深沢潮さんを囲む会 クロストークを交わす(左から)那覇市議の糸数貴子さん、基地軍隊を許さない行動する女たちの会共同代表の高里鈴代さん、小説家の深沢潮さん
この記事を書いた人 Avatar photo 中村 優希

 戦時中の沖縄を舞台にした小説「翡翠(ひすい)色の海へうたう」の著者深沢潮さんを囲む会が17日、那覇市おもろまちの市職員厚生会ホールで開かれた。

 深沢さんは「外の人が書いた沖縄戦を意識しなければならない。勝手に分かった気にならないようにというのを心がけている」と話した。

 「翡翠色の海へうたう」では、小説家志望の女性が沖縄戦や従軍慰安婦を題材に勝負作を書こうと沖縄を訪れるが、取材対象者に「当事者ではないあなたが、どうして書くのか」と問われる物語を描く。

 深沢さんは沖縄旅行で平和祈念資料館を訪れて沖縄戦について知り、その後小説の題材にしようと沖縄を何度か訪れた。深沢さん自身が在日韓国人として差別などを受けた経験から「沖縄の人の気持ちが分かるかもしれないという傲慢(ごうまん)な気持ちで取材に来た」と振り返った。

 囲む会は那覇市議の糸数貴子さんが主催した。クロストークでは、基地軍隊を許さない行動する女たちの会共同代表の高里鈴代さんと、糸数さんも登壇した。

(中村優希)