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“東の親子チョンダラー”に笑顔広がる 東青年会 青年まつり 全島エイサー2日目 沖縄


“東の親子チョンダラー”に笑顔広がる 東青年会 青年まつり 全島エイサー2日目 沖縄 「東の親子チョンダラー」として名をはせる森東一家の(右から)太一さん、留美加さんとティナさん
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 沖縄市宮里中卒業生を中心に結成32年、東青年会(安森斗羅(とらい)会長)の名物と言えば「東の親子チョンダラー」、森東一家だ。20年来“サナジャー(チョンダラー)”を務める太一さん(43)と、途中から加勢した妻の留美加さん(40)=同区自治会長、ティナさん(7)による新時代の「親子鷹」。緩急のあるエイサー演舞のそばで、追究した独自の不気味系メークで愛嬌(あいきょう)を振りまきながら、3人はひらひらと舞い踊った。

 きっかけは3年ほど前の地域の道じゅねー。コロナ禍、太一さんに青年会からチョンダラーの依頼が舞い込んだが体力面などで迷いもあった。するとティナさんが「パーパーがやるならティッティーもやる」と声かけ。青年会も活気づいた。しかし道じゅねー当日、ティナさんは顔を塗るうちに表情を曇らせ「マーマーがやらないならやらない」と言い出した。留美加さんが渋々浴衣を着てメークし、3人で皆の前に出ると大爆笑をさらった。

 芸歴も長くなった今、ティナさんの使命は「おじいちゃんおばあちゃんを笑わすことと、(邪気払いで)小さな子どもを泣かすこと」と頼もしい。

 留美加さん、ティナさんは素顔にもかかわらず、近隣で買い物したり外食したりする際に周囲から「東のチョンダラーがいる」と気付かれるほど。太一さんは「地元の人を笑顔にしてつなげたい。親子でやるのはうれしいよね。自分だけでやってた時と違って、今ではイベントの後に3人で一緒に疲れて帰れるのが、うれしすぎる」と、家族の愛はますます深まる一方だ。 

(石井恭子)