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「イーヤーサーサー」勇壮な演舞に熱狂 カチャーシーで笑顔と感動の大団円 沖縄全島エイサー


「イーヤーサーサー」勇壮な演舞に熱狂 カチャーシーで笑顔と感動の大団円 沖縄全島エイサー エイサーの演目を終え、カチャーシーで盛り上がる出演者や観客ら=25日、沖縄市のコザ運動公園陸上競技場(小川昌宏撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 玉城 文

  「イーヤーサーサー」と威勢の良いはやしと太鼓の音が響き渡り、観客が拍手と歓声で応える。沖縄市のコザ運動公園陸上競技場で開催された第69回沖縄全島エイサーまつりは25日、最終日を迎えた。雨に見舞われた前日とは打って変わっての晴天となり、14団体の勇壮な演舞に観客は熱狂した。締めのカチャーシーで会場全体が一つとなり、笑顔と感動の大団円を迎えた。 

 照り付ける日差しの下、各団体が演舞を披露した。伸びやかな地謡に合わせ、太陽に負けない熱さのかけ声と太鼓のばちさばきに観客は酔いしれた。

 読谷村の松田テル子さん(80)は「みんな頑張っているから、拍手で応援しないとねー」と、各出場団体に笑顔で手拍子を送った。孫3人が出演する読谷村高志保青年会の演舞を見守り、「今日もすてきだった」と満足げだった。

 豊見城市から3家族10人で訪れた大城香織さん(55)はほぼ毎年、会場に足を運んでいる。孫4人も持参のパーランクーや小太鼓を打ち鳴らすなど、エイサー大好き一家だ。「それぞれ良さがあるけど、大トリの園田青年会が楽しみ」と待ち遠しい様子だった。

 日が沈みかけ、涼しい風が通り抜ける頃になると観客席の熱気も上がっていった。宵闇の中、最後の出場団体である園田青年会が登場すると、会場の興奮は最高潮に達した。地響きする力強い太鼓の音から繰り広げられる迫力満点の演舞に、この日一番の拍手と指笛が送られた。
 全14団体が演舞を終えると、演舞者と観客が一体となる恒例のカチャーシータイムになだれ込んだ。

 夜空を打ち上げ花火が彩り、「エイサーのまち」沖縄市の夜は幕を閉じた。

  (玉城文)