有料

ガザ早期停戦訴え 米総領事館前 女性、行動続ける 沖縄


ガザ早期停戦訴え 米総領事館前 女性、行動続ける 沖縄 在沖米総領事館前でのスタンディングで「停戦」を訴える女性=浦添市当山
この記事を書いた人 Avatar photo 南 彰

 イスラエル軍によるパレスチナ・ガザ地区攻撃を巡り、那覇市の女性(43)が在沖米国総領事館前でサイレントスタンディングを続けている。79年前の沖縄戦と重なる住民被害が長期化していることに心を痛めながら、早期の停戦を訴えている。

 女性は、イスラエルとイスラム組織ハマスが戦闘を始めた昨年10月から那覇市内でスタンディングを始めた。同11月からは浦添市にある在沖米国総領事館前でも週1回のペースで行っている。

 領事館を出入りする人や車に向けて「CEASE FIRE!(停戦)」「アメリカはガザ虐殺に協力するな」などと書かれたプラカードを掲げる。

 イスラエルがガザ地区最南部のラファまで攻撃した今年5月には、徒歩で通りかかった米総領事に直接話しかけた。

 「日本国民として米国に言いたいことがある。これまでイスラエルを支援してきたことによって、ラファ侵攻の事態に至った。やめてほしい」

 総領事は「そうした声があったことは東京の同僚に伝える」と返答したという。

 女性は停戦が進まないガザの状況について「『鉄の暴風』の中、住民が南部に逃げていった沖縄戦を見ているようでつらい。しかも沖縄戦より長期間になっている」と話す。一人ひとりができる形で「ガザ攻撃反対」の世論を示そうと、行動を続けている。

 那覇市内でスタンディングをしているときに「パレスチナは大変で、米国の対応もひどいですね」と声をかけてきた中高生たちにこう助言した。「機会があれば、日本の外務省でもいいので、停戦を呼びかけるメールを送ってみて下さい」

 (南彰)