米兵、少女の証言を否定 誘拐暴行公判 「彼女は18歳と答えた」


米兵、少女の証言を否定 誘拐暴行公判 「彼女は18歳と答えた」
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 県内で昨年12月に起きた米兵少女誘拐暴行事件で、わいせつ誘拐、不同意性交の罪に問われている米空軍兵長の被告(25)=嘉手納基地所属=の第3回公判が30日、那覇地裁(佐藤哲郎裁判長)で開かれた。7月の初公判で無罪を主張した被告は、被害に遭ったとされる16歳未満の少女の年齢について「彼女は18歳と答えた」と述べた。実年齢を英語や日本語、しぐさを交えて告げたとする少女の証言を否定。性的行為の「同意もあった」と主張。性的暴行を「やめて」と拒否したとする点など、第2回公判で検察側証人となった少女の証言の多くを否定した。

 公判では、少女の実年齢を巡る同被告の認識が争点となっており、被告は「日本語だけでなく英語でも伝えた」との少女の証言を認めなかった。実年齢を指のジェスチャーで示したとすることには「彼女は事実を隠すために言った」との認識を示した。少女が「逆らうのが怖かった」と証言したことには「怖がっている様子はなかった」。「19歳」と年齢を詐称したとする証言について「24歳だと伝えた」とし、「軍の特別捜査官」と少女に名乗ったとする点にも「作り話」と否定的な見方を示した。

 起訴状や検察側の冒頭陳述によると、同被告は昨年12月24日、本島内の公園で少女とスマートフォンの翻訳アプリでやり取りするなどして車で連れ去り、自宅で少女に性的暴行を加えたとされる。次回期日は10月25日。