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酸欠や水没…32軍司令部壕の安全対策を議論 沖縄県、技術検討グループ初会合


酸欠や水没…32軍司令部壕の安全対策を議論 沖縄県、技術検討グループ初会合 第2坑道。幅2.2メートル前後、高さ1.2メートル前後。床の上に土砂が堆積している。床から水が湧き出ているような状況のため、水を抜くためのポンプの青いホースが設置されている。(代表撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 中村 万里子

 沖縄県は2日、第32軍司令部壕保存・公開基本計画検討委員会の「技術検討グループ」の初会合を那覇市内で開いた。技術の専門家の委員らから、安全性確保の観点で多くの意見が出されたという。

 会合は非公開。終了後の県の担当者の説明によると、現存する第2・3・5坑道は出入り口が1カ所しかなく、酸欠が生じやすく、大雨の後に水がたまり水没するなどの課題が示された。これら課題への対策を話し合い、立ち入ることによる湿度変化で壕の劣化が進む懸念もあったという。

 第32軍司令部壕は、昨年度の詳細調査で第1坑道は内部が崩落し、土砂でふさがっていることが明らかになっている。県は第1坑口と第5坑道・坑口の整備を優先的に進め、それ以外を段階的に進めるとしており、公開対象や方法などを盛り込んだ基本計画案を11月に開く全体の検討委員会で示すという。

 (中村万里子)