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90年ぶり旗頭、力強く舞う 若狭松山の「四君子」、泊の「西王母」が復活 国際通りで大綱挽行列 沖縄


90年ぶり旗頭、力強く舞う 若狭松山の「四君子」、泊の「西王母」が復活 国際通りで大綱挽行列 沖縄 約90年ぶりに「四君子」を復活させた若狭松山実行委=13日、那覇市の国際通り
この記事を書いた人 Avatar photo 嘉陽 拓也

 第54回那覇大綱挽まつりの旗頭行列「大綱挽行列(うふんなすねーい)」が13日午前11時45分から、那覇市の国際通りで行われた。

 那覇大綱挽保存会に登録された歴史ある14旗が一堂に会する行事で、旗持の青年らが地域の誇りをかけて力強い演舞を見せた。

 今年は若狭松山実行委員会が約90年ぶりに東若狭町の1番旗「四君子(しくんし)」を、泊実行委員会が約89年ぶりに2番旗「西王母(せいおうぼ)」を披露した。

 若狭松山実行委の小嶺明弘副委員長によると、「四君子」は1935年に途絶えていたが復活を求める声は根強かった。約半世紀前の資料を基に約半年掛けて「四君子」を意味するラン、竹、菊、梅などの飾りを制作したという。

89年ぶりに2番旗「西王母」を掲げる泊実行委の旗持ら=13日、那覇市の国際通り

 泊実行委の「西王母」は35年に波上宮復興300年を記念した「那覇四町大綱」に披露されたのが最後だった。平敷兼哉実行委員長によると、35年に戦前最後の那覇大綱挽を報道した琉球新報紙面で旗字が「武徳」であったことを確認し、残る資料と付き合わせて完成に至ったという。

 那覇市に根付く伝統を約90年ぶりに復活させたことに平敷委員長らは「先人たちが掲げた名誉ある旗頭を披露できた。当時に思いをはせつつ、伝統をしっかり継承していきたい」と語った。 

(嘉陽拓也)