前日の大雨から一転、天気に恵まれた25日、開幕した沖縄の産業まつりの会場は大勢の来場客でにぎわった。各企業や地域の“推しの一品”がずらっと勢ぞろい。来場者は県産品を食べて、飲んで、見て、味わった。
県内市町村の商工会が地域の特産品を並べる「ありんくりん市」。ハンバーガーをくわえるジョーズのオブジェがひときわ目立つ、スクワラン本舗のジョーズバーガーを目当てに訪れた女性=那覇市=は「今日が誕生日なので、おいしいものも食べられ金魚すくいができたし、最高」と満足げ。ともに訪れた母親と会場を余すことなく回った。
熱気あふれる会場にはビールや泡盛を片手に練り歩く来場者の姿も。南島酒販に勤めている女性(25)=那覇市=は「メーカーさんたちも産業まつりに一番力を入れてるのでは、というぐらいえりすぐりが並ぶので、本当に楽しい」と話し、手に持つウイスキーのショットを味わう。
サブグラウンドでは花木市や墓コーナー、段ボールなど多種多様な特産品が並ぶ。モンステラやハマユウなど、観賞用の植物を大量に仕入れた来場者(30)=宜野湾市=は「家で50個ほど植物を育てている。ホームセンターなどでは売っていない珍しい植物が安く買えてうれしい」と興奮気味だった。
壺川駅に近いエリアでは、県民なじみの企業が軒を連ねる。「大好きなパンをここぞとばかりにぜいたく買いした」。浦添市から来た来場者(50)はそう語り、満面の笑みで戦利品をバッグに詰めた。
(新垣若菜、與那覇智早)