「デジタルサイネージで情報が彩る国際通りへ」オープニングパネルディスカッション 沖縄・那覇市【PR】


「デジタルサイネージで情報が彩る国際通りへ」オープニングパネルディスカッション 沖縄・那覇市【PR】
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 98台のデジタルサイネージ(電子看板)を運用する「国際通りストリートビジョン」の事業開始を記念したパネルディスカッションが6月24日、那覇市のテンブスホールで開かれた。「情報空間のデザインとまちの賑わいの創出」をテーマに5氏が登壇し、街づくりへの活用や展望を語った。


【企画制作 琉球新報社統合広告事業局】

登壇者一覧
古謝玄太氏 那覇市副市長
田中栄氏 アクアビット代表取締役チーフ・ビジネスプロデューサー
和田紘明氏 那覇市国際通り商店街振興組合連合会理事
儀保将貴氏 沖縄電力送配電本部配電部課長
松元剛氏 琉球新報社専務

【目次】
▶多彩な活用に期待
▶官民一体の街づくり
▶沖縄の魅力案内
▶「国際通りストリートビジョン」事業とは
▶紙面データ閲覧(ダウンロード)

 多彩な活用に期待

松元氏
 デジタルサイネージ(DS)に期待することを聞きたい。

古謝氏
 国際通りは周辺商店街と一体になって、那覇はもとより、沖縄を代表するエリアだ。今回、DSによって次世代の商店街にさらにアップデートすると思っている。期待することは大きく三つあり、一つは那覇の、そして沖縄の魅力を発信すること。今後、各地のイベントもライブ配信できるとさらに面白い。2点目は多言語での防災や災害時の対応。音声では時間がかかるが、DSでは同時に多言語で表示でき、市民や那覇市を訪れる国内外の方の安全・安心に寄与できる。3点目は人流データを活用した効果的なマーケティングだ。

和田氏
 通りが抱える不法投棄や路上喫煙、違法勧誘、違法看板などの課題解決のため、DSを活用した広告収益を原資としてエリアマネジメントをしていく。将来的には周辺商店街にも波及した街のにぎわい創出、地域経済の活性化につなげたい。

儀保氏
 通りに設置した変圧器は、落書きの被害が後を絶たず、沿道の景観を損ねている状況があった。今回の事業では変圧器をデジタルメディア化するだけでなく、外観に沖縄の生き物や自然、歴史、伝統芸能などのデザインを施した。既存施設を有効活用しながら、コーポレートスローガンである「地域とともに 地域のために」を体現できる取り組みだと考えている。

田中氏 
 世の中の変化を予測する仕事を20年やっている。半年ぶりに那覇を訪れたが、DSで街の様子が一変した。特に夜、街に灯がともり、さまざまなビジュアルが出てきて動く。広告がデジタルになると、場所=街を活用でき、街の価値が上がる。それを沖縄の中心である国際通りで始めたことに価値がある。広告は、街のやる気や活性化の源。伝えたい、売りたいことが表出されるからだ。街のやる気が目に見える形になった意味で、今回作ったDSの価値は大きいし、素晴らしい。

松元氏 
 「みんなをつなぐ、あしたにつなぐ」というキャッチコピーを基に、日々、沖縄に根差す県紙として情報発信している。DSは人と街をつなぐ、ウチナーンチュと観光客をつなぐ、ウチナーンチュ同士をつなぐなどさまざまなことを実現できるメディアだ。

スカイキューブビジョン
街灯にぶら下がる立方体型の「スカイキューブビジョン」

 官民一体の街づくり

和田氏 
 街の困りごとに対し、これまでは行政に面倒を見ていただく、というニュアンスだったが、今回は「官民で一緒にやりましょう」と進めているのが面白いところだ。那覇市として今回のように民間とタッグを組む意義は。

古謝氏
 那覇市が進める都市型MICE誘致は経済効果も大きく、ウェルカム感を創出するには官民の協力が不可欠で、DSが有効だと感じている。市と商店街が協力して取り組んでいる国際通りの課題解決について、DS活用の具体策を聞きたい。

和田氏 
 商売人のコミュニティーなので、DSで楽しく、にこやかに解決したい。「禁止、禁止」ばかり出ると街として面白くない。ネガティブではなく、「街をきれいにしたくなる」や「安心な通りを保つ」など「ポジティブなことを発信するDSにしていきたい。いろんな方に「街が明るくなった」と声を掛けられた。AIカメラについても「防犯にも寄与できる」という意見もある。街づくりを考える時、店舗は点、商店街が線として、それを広げて面で考えなければいけないと思っている。今回はDSを国際通りに設置しているが、近隣商店街とも連携し、DSが街を面に広げるきっかけになれればと思う。

古謝氏 
 地域のエリアマネジメントの原資となる広告についての評価はどうか。

松元氏
 広告会社とも協力し、県内外のクライアントへアプローチしている。吊り下げ型と地上設置型のそれぞれの得意分野と連動性も評価いただいており、新しいメディアへの期待を実感している。

歩行者目線でL字型に表示される「パワーグリッドビジョン」

 沖縄の魅力案内

松元氏
 討論を通して感じたことをまとめてほしい。 

田中氏
 国際通りは10年後、どうなっているか未来予測をしてみた。沖縄に限らず、デジタル化によって言語、人の移動などグローバルの交流はますます活発になってくる。沖縄は日本の端でありながらアジアの中心というユニークな場所だ。国際交流の拠点として、ますます沖縄はインターナショナルになってくる。その中でも国際通りがおのずと要になってくることが予想される。今回、商店街と電力会社と新聞社というユニークな座組みになっている。沖縄の最大の魅力は豊かで美しい自然。沖縄の電力会社はクリーンエネルギーへの取り組みを進めているとも聞いている。DSというテクノロジーが融合した、他にはない美しい街になるのではないかと、期待を込めて予測している。

古謝氏
 DSならではの情報発信や災害時対応にとどまらず、沖縄が日本とアジア、海外をつなぐ接点としての可能性を感じた。クリーンエネルギーとデジタルを活用した美しい街づくりという観点を持ちながら、DSを多くの人と連携して活用していきたい。

儀保氏
 今回の事例を他の地域に広げたいとも構想している。電気を使った街づくりに寄与することで、地域の安心・安全に役立ち、暮らしを支える提案ができたらと思う。

和田氏
 この街にかかわるみんなで当事者意識を持って、いろいろなアイデアを出し合って、DSを最大限活用して街を良くしていく思いをしっかり持っていかないといけない。DSの活用法や街の盛り上げ方についてご意見があればぜひお聞きして、多くのアイデアを生かして一緒により良い街づくりにつなげていきたい。

松元氏 
 DSを通して、有益な情報が常に発信されている国際通りになる。世界有数の情報空間となる国際通りを盛り上げていければと思う。

「国際通りストリートビジョン」事業とは

 那覇市の国際通りにデジタルサイネージ(電子看板・DS)計98台を設置する官民連携の実証事業。観光・イベント情報や防災情報、商業広告等を放映し、街の賑わい創出、観光振興、防災機能の向上等を目指す。屋外で連動性のあるデジタルサイネージとしては国内最大規模。商業広告収入を原資に、沿道美化等にも取り組むエリアマネジメント事業として、沖縄振興エリアマネジメント推進共同体(那覇市国際通り商店街振興組合連合会、沖縄電力、琉球新報社)が運営にあたる。DSは街灯にぶら下がる立方体型の「スカイキューブビジョン」と歩行者目線でL字型に表示される「パワーグリッドビジョン」の2種類。内閣府の沖縄振興特定事業推進費を活用する。

「沖縄振興エリアマネジメント推進共同体」
・沖縄電力株式会社 
・那覇市国際通り商店街振興組合連合会 
・株式会社琉球新報社

広告放映に関するお問い合わせ
琉球新報社統合広告事業局(ストリートビジョン運営事務局)
メール:dsns@ryukyushimpo.co.jp
電 話:098-865-5213(平日9:30~17:30)