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玉城沖縄県知事「検討に検討重ねたい」 国交省が大浦湾埋め立て設計変更の承認を勧告 27日が期限


玉城沖縄県知事「検討に検討重ねたい」 国交省が大浦湾埋め立て設計変更の承認を勧告 27日が期限 国土交通相からの勧告について「念には念を入れて検討に検討を重ねたい」と話す玉城デニー知事=20日午前11時46分、スイス・ジュネーブ
この記事を書いた人 Avatar photo 新垣 毅

 米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、斉藤鉄夫国土交通相が19日に発出した、軟弱地盤の改良に伴う設計変更申請を玉城デニー知事が承認するよう勧告する行政文書が20日、県に届いた。

 27日を承認期限と明示し「承認しないで放置することは公益を著しく害することが明らか」などと早期判断を迫った。

 これに対し、国連人権理事会出席のためスイス・ジュネーブを訪問中の玉城知事は「期限が付されているのは非常に厳しいが、念には念を入れて検討に検討を重ねたい」と話し、早期判断には慎重な姿勢を示した。

 勧告文書では、埋め立て事業は普天間飛行場の危険性除去につながり、わが国の安全保障にも関わるものだと指摘。県が承認しなければ「事業の進ちょくを妨げることとなる」と批判した。

 一方、玉城知事は承認か不承認かの判断について「検討中なのであらゆる方向性を検討しないといけないが、いろいろな声を聞き届けてその中で慎重に検討していきたい」と述べた。

 勧告文書の中で、承認しないことが「公益を著しく害する」とされたことについては「これまでも県から(国との)考えの相違について述べている。県は従来の考えから変わっていない」と話した。

(知念征尚、沖田有吾)