【宮古島】粟国恒広宮古島市議=自民=の指示で市内の建設業者が市に無許可で市平良久貝の農道を工事した件で、宮古島市議会(上地廣敏議長)は27日の9月定例会本会議で、粟国市議が工事を強行したことは極めて遺憾で看過できないとして十分な説明などを求める決議を全会一致(賛成12、退席11)で可決した。決議を受けて粟国市議は28日、記者会見し「議会の決定を重く受け止め、市民の皆さまに謝罪する」と述べた。
決議文では「市公共物への無許可工事を粟国市議が指示して施工させたことは当然批判されなければならない」として、議員としての自覚と良識の欠如は市民の信頼を失墜させかねないと指摘した。その上で、市議会議員は「市民への説明責任があることを認識して行動し、市民からの信頼回復に向けて全力を尽くすことを表明する」とした。
採決に先立ち行われた質疑では野党から「この問題は粟国市議と当局の問題だ」「無許可工事に違法性はあるのか」などの声が上がった。一方、与党市議は「市議が無許可工事をしたという事実を議会人として反省しなければならない」と訴えた。野党の11人は採決前に退席した。
謝罪会見で粟国市議は無許可工事を「不適切だった」とし、今後は「対話を通じて行政にスピーディーな対応を求めていきたい」と話した。 (友寄開)
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