「質問よろしく」久高氏が複数の那覇市議に議会質問を依頼　現金受領の見返りか　沖縄

　那覇市有地の所有権を巡り、那覇市議会の議長室で不動産コンサルタント会社代表の男性らから那覇市議で前議長の久高友弘氏（75）らに現金の授受があった件で、現金4千万円を受領した久高氏は、複数の那覇市議に議会で市有地に関して質問するよう働きかけていたことが14日までに分かった。久高氏は「質問をよろしくとお願いしたことに間違いない」と認めた。現金受領の見返りとしての便宜供与に当たる可能性がある。

　これまで久高氏は本紙の取材に収賄の事実を認める発言をしている。久高氏は議長就任後、各派代表者会議などで、市有地を巡る市の従来の主張を覆すため、百条委員会の設置を提案していた。各会派に賛同を呼び掛けるとともに、市有地の件を質問した3市議を含む複数の市議に議会で取り上げるよう働きかけていた。百条委設置は実現せず、都市建設環境常任委員会による所管事務調査が行われた。

　久高氏は14日、本紙の取材に「市有地の所有権をはっきりさせるため、市議らに質問をお願いした」などと話した。質問を巡り、市議と金銭の授受があったとの一部報道に関しては、事実無根と否定した。

　2021年2月に代表質問で市有地の件を取り上げた男性市議は「久高氏から資料を見せてもらったが依頼を受けたとの認識はない。議員間の情報共有であり、追及すべきところがあったから質問した」と説明。金銭供与について「もらうわけがない」と強く否定した。同様に市有地の件で議会の質問に立った市議2人も久高氏の依頼を受けたとの認識はなく、金銭のやりとりも強く否定した。