県庁地下2階駐車場から発がん性などが指摘される有機フッ素化合物(PFAS)を含む泡消火剤が放出され、外部へ流出した問題で、県は23日、2015年度に泡消火剤が流れ込んだ湧水槽内の水から高濃度のPFASが検出されたと発表した。湧水槽はPFASが確認された後、洗浄されていた。県は専門家へ意見を聞き、効果的な洗浄方法を検討するとした。
県は14日に湧水槽内の水1万2千リットル(洗浄水を含む)を回収し、排水ポンプと配管を洗浄した。だが18日に採水して検査すると、国の暫定指針値(1リットル当たりPFOS・PFOA合計50ナノグラム)の約10倍に当たる494ナノグラムが検出された。
県はこの湧水槽にできる限り水が入らないよう、別の湧水槽に流れ込むようにする対策を講じている。
この湧水槽に雨水が流れ込んであふれると、県道42号側の排水枡から御成橋方面の排水管を通って久茂地川へ排水される。県が18日に改めて検査したところ、県道42号側の排水枡で26ナノグラム、那覇市役所側の排水枡で21ナノグラムが検出され、いずれも暫定指針値を下回った。
(梅田正覚)