【中部】米軍が、武器搭載可能な無人機MQ9を嘉手納基地に配備する計画を巡り、沖縄防衛局は7日、同機の海上自衛隊鹿屋航空基地から嘉手納基地への移転が完了し、嘉手納で運用が始まったことを基地周辺自治体に通知した。同日午後には、同機が嘉手納基地を離陸する様子も確認された。南西諸島での偵察などの任務が本格的に始まったとみられる。
MQ9は現在、嘉手納基地に6機が配備されている。米軍は計8機を配備する予定だ。沖縄防衛局は周辺自治体に対し、「残る2機の展開については判明次第、情報提供する」と伝えた。
米軍はMQ9を11月ごろから嘉手納基地で運用するとしていた。10月13日から、機体が鹿屋から順次飛来し、同月30日からは嘉手納基地で離着陸する様子が確認され、準備飛行が始まっていた。
九州防衛局は7日、鹿屋からのMQ9の撤収予定日が今月14日になると鹿屋市に通知した。関連機材や人員全ての搬出完了日としている。九州防衛局と鹿屋市で締結した同機の一時展開に関する協定で、国は撤収の日を事前に鹿屋市に通知すると取り決めていた。
MQ9の配備を巡っては、嘉手納基地周辺の地元議会で計画に抗議する決議・意見書が可決されるなど、計画に反対する動きが広がっている。
(石井恵理菜)