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沖縄の米軍用地、県外の地主が9.9% 22年度、10年で1.7倍 投資目的の需要拡大か


沖縄の米軍用地、県外の地主が9.9% 22年度、10年で1.7倍 投資目的の需要拡大か 米軍嘉手納基地(資料写真)
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 県内の米軍基地用地(軍用地)で、国と賃貸借契約を結ぶ土地所有者について、県外に住む地主の数が2012年度から22年度までに1.7倍の4775人となり、軍用地主全体の9.9%となったことが27日までに沖縄防衛局への取材で分かった。県外、国外に住む親族への相続・贈与による増加に加え、投資目的の需要が拡大していることが背景にあるとみられる。県外の地主が増えることで、返還後の跡地利用の際に合意形成が難しくなる側面を指摘する声もある。

 沖縄防衛局が地主を県内在住と県外在住者で区分けを始めた12年度は、米軍用地主の合計は4万4233人で、このうち県外在住者は6.3%に当たる2786人だった。米軍用地主の全体数は同じ10年間で8.8%増の4万8145人。県外の地主の増加ペースは全体の増加ペースを大きく上回っている。県外の地主は統計開始以来10年間連続で増加している。

 一方、県外の地主のうち国外在住者は、統計開始の16年度に250人。19年度に284人に増えたが、その後減り、22年度は251人となった。

 軍用地投資についての著作もあるコンサルタントの仲里桂一氏によると、以前から県外在住者による投資の相談はあったが、近年では県外の不動産事業者が軍用地の取り扱いに関心を示しているという。「以前に比べ、倍率は少し落ち着いたが、だからこそ買い時とみる投資家も多く、県外からの引き合いは多い。今後も県外所有者の割合は増えていくだろう」と話す。

 地主が米軍基地としての使用に合意せず国と契約を結んでいない、いわゆる「反戦地主」の土地は含めていない。未契約地主の内訳は統計の残る18年度で県内2032人、県外2125人の合計4157人。22年度は合計で3906人。

 県内の自衛隊用地は、22年度は地主8464人のうち県外在住者は12.4%の1048人だった。

(沖田有吾)