ダム貯水率56%、低下続く 久米島・儀間ダムは5割切る 沖縄県、関係機関に節水呼び掛けへ


ダム貯水率56%、低下続く 久米島・儀間ダムは5割切る 沖縄県、関係機関に節水呼び掛けへ 節水の呼び掛けをしていくことなどを確認する照屋義実副知事(中央)ら=23日、県庁
この記事を書いた人 Avatar photo 沖田 有吾

 少雨傾向が続き沖縄本島内11ダムの貯水率が過去最低ペースで推移していることを受けて、県は23日、県渇水対策本部会議を開き、各部で関係機関に節水を呼び掛けていくことなどを確認した。対策本部会議が開かれるのは、ダム貯水率が4割台まで落ち込んだ2018年6月以来。

 23日現在の11ダム貯水率は56・4%で平年値より22・3ポイント低い。会議では、企業局が11ダムの貯水率の見通しなどを報告。保健医療部は、企業局による水の供給を受けていない離島市町村の渇水状況について、久米島町で儀間ダムの貯水率が48・1%となり、雨が降らなければ農業用の山城池を利用することで調整していると報告した。

 関係機関への呼び掛けとして、知事公室は米軍と自衛隊に文書を送り節水を呼び掛ける。文化観光スポーツ部は、観光関連団体を通じて観光客がシャワーなどを利用する時の節水や、観光事業者が事業に支障のない範囲で節水対策をしてもらうことを想定する。県内の公立学校などでも、今後ホームルームの時間などに児童・生徒に節水の周知をする。

 このまま少雨傾向が続けば給水制限(断水)の恐れもある。前回の断水は30年前の1994年。副本部長を務める照屋義実副知事は「市町村や学校、県民、大口需要者の工場やガソリンスタンド、ホテルなどに広く節水協力を呼び掛ける」とした。

 (沖田有吾)