能登半島地震の被災地を上空から撮影した写真を、現地の地形に合わせて立体化した3Dマップを東京大の渡邉英徳教授が作成、インターネット上で公開している。沿岸部の津波被害や寸断された道路などの様子が分かりやすく表示され、教授は「中長期的な支援の参考にしてもらいたい」と話している。
公開しているのは「能登半島地震フォトグラメトリ・マップ」。国土地理院が公開した空中写真や、渡邉教授が購入した衛星写真計約100点(23日現在)を、3Dモデルの作成などを手がける「スタジオダックビル」の協力で立体化した。
マップは縮尺や角度を変えることも可能で、周辺の海底が隆起して使えなくなった石川県珠洲(すず)市の港や、輪島市の山に囲まれた地域が土砂崩れによって孤立状態になった状況などが見て取れる。
被災地が広範にわたるため、当面写真を追加していく方針で、渡邉教授は「窮状を多くの人にイメージしやすく伝えることで、インフラなどこれからの復興の際にも活用してもらえれば」と話した。
渡邉教授はこれまでに、東日本大震災などの災害やロシアによるウクライナ侵攻など戦地の被害をデジタル化する取り組みをしており、一連の活動への寄付を募集している。詳細は東大のホームページから確認できる。
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珠洲の港、海底隆起 被災地の立体地図公開
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琉球新報朝刊
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