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伊江でも訓練「矛盾」 嘉手納基地降下 三連協が抗議


伊江でも訓練「矛盾」 嘉手納基地降下 三連協が抗議 防衛局の伊藤晋哉局長に抗議・要請書を手渡す三連協会長の桑江朝千夫沖縄市長(右から2人目)=26日、嘉手納町の沖縄防衛局
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【中部】米空軍が19日に嘉手納基地でパラシュート降下訓練を実施したことについて、沖縄市、嘉手納町、北谷町でつくる嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会(三連協)の桑江朝千夫会長(沖縄市長)らは26日、沖縄防衛局に伊藤晋哉局長を訪ね、同基地で降下訓練を実施しないことなどを求める抗議・要請書を手渡した=写真。要請は冒頭のみ公開された。
 伊藤局長は防衛省の認識として「伊江島補助飛行場の滑走路が使用できない状況が続いていることから、例外的な場合に該当する」と説明した。補助飛行場について米側から「米軍は現在、滑走路の修復工事を計画しており、工法、必要となる通知内容、期間については検討する」との説明があったことを伝えた。
 三連協は、昨年12月19日にも例外的使用が実施されたことに触れ「嘉手納飛行場周辺は住宅街であることから、事故等により、周辺住民に重大な影響を及ぼす恐れがあり、訓練の常態化につながる」と懸念を伝えた。三連協はこれまでも、例外的な場合でも嘉手納基地での降下訓練を実施することに反対している。
 例外的使用の理由となった伊江島補助飛行場で25日に降下訓練が実施されたことについて桑江会長は「(伊藤局長に)矛盾があるのではないかと話した。(訓練機が)嘉手納基地を飛び立ったかも承知していないということで、しっくりきていない」と述べた。當山宏嘉手納町長は「あえて嘉手納で実施する必要があったのかと疑問を持たざるを得ない」と指摘した。 (名嘉一心)