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文科相、署名「記憶ない」 教団確認書巡り、答弁修正


文科相、署名「記憶ない」 教団確認書巡り、答弁修正 衆院予算委で答弁のため挙手する盛山文科相=8日午後
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 盛山正仁文部科学相は8日の衆院予算委員会で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体から2021年の衆院選で支援を受けたとの一部報道を巡り、推薦確認書への署名について「記憶が全くない」と述べた。7日の予算委では「サインしたかもしれない」と答弁しており、修正した形だ。8日の予算委では、選挙で各種団体から200通を超える推薦状を受けたとして「全て破棄した」と明言した。
 推薦確認書は教団側が望む政策への賛同を求める内容で、推薦状を出す条件とされる。別の自民党議員の関係者によると、一般的に候補者側は推薦状を受け取る一方、推薦確認書は団体側が回収し、渡されないケースが多い。盛山氏は「それ自体を頂戴していないのではないか」と語り、確認書を受け取っていないとの認識を示した。
 教団関係者による電話での投票依頼に関し「事務所などで電話かけをしていた事実は確認されていない」とした。推薦状を受け取ったとされる会合について「関連団体と全く知らずに行った」と繰り返し、22年の党調査に参加を報告しなかったのは「意図的に虚偽報告したということではない」と強調した。各団体からの推薦確認書への対応に関し「見た上で署名したり、できないと断ったりしたこともある」と説明。推薦された団体のリスト作成の有無を問われ「選挙の最中でとても作る余裕がない」と否定した。
 立憲民主党の鈴木庸介氏は、推薦確認書への署名の有無を巡り「覚えていないなら閣僚の重責を担えるのか、疑問が生じる」として、自ら進退を判断すべきだと訴えた。
 立民の中島克仁氏は、自民派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、長崎幸太郎山梨県知事が自民二階派からの寄付金を収支報告書に記載していなかったことを受け、党籍を持つ首長や地方議員の調査を要求。林芳正官房長官は「政治資金の取り扱いに疑義が生じた場合は、国民に丁寧に説明することが重要だ」と述べるにとどめた。