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裏金「使途不明」首相容認 収支報告 再訂正は本人判断


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 岸田文雄首相は9日の衆院予算委員会で、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、安倍派幹部が裏金の使途を「不明」とした収支報告書の訂正を容認する考えを示した。使途が確定する時期は「本人の責任で、いつ(再)訂正するかを判断する」と述べるにとどめた。自民が議員に支出する政策活動費の配分方法の説明を求められ「内規や慣行が定められている。内部の手続きについて申し上げることは控える」と拒否した。(6面に関連)
 立憲民主党の渡辺創氏は、解散を決めた安倍派の萩生田光一前政調会長が収支報告書の支出欄などを「不明」として届けた訂正を取り上げ「不明のオンパレードだ」と批判。再訂正を指示するよう迫った。首相は、松本剛明総務相の答弁を引用し「数字が確定するまでの間、不明とすることはあり得る」との認識を示し、金額が確定すれば本人が再訂正について判断するとかわした。
 国会議員に月額100万円支給される調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の使途公開を巡り「課題に真摯(しんし)に臨み、議論に貢献したい」と語った。