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保坂氏 誤発言を謝罪 米軍「核兵器配備 本紙が報道」 記者クラブ「明らかな事実誤認」


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この記事を書いた人 Avatar photo 新垣 毅

 昨年12月1日、日本記者クラブが主催する「ウクライナ」をテーマにした会見で、エストニア国際防衛安全保障センター研究員の保坂三四郎氏がプーチン・ロシア大統領の経済分野ブレーン、セルゲイ・グラジエフ氏の名を挙げ「米軍が沖縄に核兵器を配備するという偽情報を琉球新報の記者に提供し、それが琉球新報に出て日本の世論、特に沖縄の世論が大騒ぎになった」という誤った内容の発言をした。

 琉球新報は2019年10月7日付でグラジエフ氏へのインタビュー記事を掲載したが、取材で米軍の核兵器に関するやりとりは一切なく、「米軍が沖縄に核兵器を配備する」との文言がある記事は掲載していない。

 発言内容の誤りを琉球新報に指摘された保坂氏は「ご指摘のとおり、一部の事実について小生の誤認があり(参照した貴紙記事の『ロシア大統領府関係者』を文脈からグラジエフと取り違えた)、混乱を招いたことをお詫び申し上げます」とメールで回答した。

 保坂氏の会見動画をホームページに掲載していた日本記者クラブの江木慎吾専務理事は「保坂氏の発言には明らかな事実誤認があった」とし「琉球新報社に深くお詫びするとともに、会見動画の当該部分を削除する」とするコラムをホームページに13日から掲載する。

 琉球新報の島洋子統合編集局長は「今後も沖縄のメディアに対する誤った情報には毅然(きぜん)として対応する」と述べた。 (新垣毅)