「全面返還実現」　官房長官

　【東京】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局による大浦湾側からのサンゴ類移植を巡る訴訟の判決で、福岡高裁那覇支部が１５日、県の訴えを棄却したことについて、林芳正官房長官は同日午後の会見で「普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現する」とし、移設工事を進める考えを改めて示した。
　林氏は判決について「特別採捕許可申請を許可しない沖縄県知事の事務処理は違法であり、許可するよう求めた農林水産大臣の指示が適法である旨、判断されたものと承知している」と述べた。
　その上で「今後とも地元の皆さまへの丁寧な説明」を行うとしつつ、「基地負担軽減を図るため、全力で取り組む」と従来通りの工事推進の政府方針を繰り返した。　（安里洋輔）