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極超音速兵器、AI協力を/豪国防相 「日本の参画に期待」


極超音速兵器、AI協力を/豪国防相 「日本の参画に期待」 マールズ副首相兼国防相
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 【シドニー共同=山岡宗広】オーストラリアのリチャード・マールズ副首相兼国防相は18日までに、米英豪の安全保障枠組みAUKUS(オーカス)の第2の柱である極超音速兵器や人工知能(AI)などの共同開発について、将来的な日本の参画に期待を示した。「日本は技術の最先端を行く国だ。米英豪と日本がより高い水準の協力について議論するのは自然なことだ」と語った。首都キャンベラで共同通信のインタビューに答えた。
 第1の柱の原子力潜水艦導入については「協力は米英豪に限定される」と強調。日本など他国の関与を明確に否定した。
 また日本が反撃能力(敵基地攻撃能力)整備に向け、国内で制約がある長射程ミサイルの発射試験をオーストラリアで実施する構想を「強く望んでいる」と歓迎した。
 AUKUSは、中国の軍事的台頭を背景に2021年に創設された。第1の柱では非核国オーストラリアに通常兵器を搭載した米原潜を配備した上で、次世代原潜を英豪で建造する。サイバーや量子技術も含む第2の柱は他の同志国にも参加を呼びかけており、ニュージーランドとカナダが意欲を示している。
 13日のインタビューでマールズ氏は、日本も原潜を保有すべきかどうかについて「それは日本の問題であり、あえて意見を述べようとは思わない。オーストラリアには地理的条件から長距離を航行できる潜水艦がどうしても必要だ」と話した。
 オーストラリアは相互安保条約を結ぶ米国と同盟関係にある。近年は日本との防衛協力を強化。台湾有事をにらみ、日米豪の協調行動や役割分担が焦点となっている。

マールズ副首相兼国防相