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文科相へ不信任案 立民 自公きょう否決


文科相へ不信任案 立民 自公きょう否決 衆院予算委に臨む盛山文科相(右)=19日午前
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 立憲民主党は19日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)関連団体との関係が指摘される盛山正仁文部科学相は不適格だとして、不信任決議案を衆院に提出した。2021年衆院選で教団側から選挙支援を受けたのは明らかだと指摘。説明責任が不十分だとして、岸田文雄首相に盛山氏の更迭を求めた。一方、首相は続投させる意向を明言した。自民、公明両党は20日の衆院本会議で不信任案を否決する。
 提出は立民単独。日本維新の会や共産党、国民民主党などに賛成を呼びかけたが、維新は反対する方向で調整し、共産は賛同を表明した。国民は20日に決める。立民の安住淳国対委員長は国会内で記者団に、盛山氏と教団側との関係を認定せざるを得ないとし「教育行政をつかさどる者として適格性に欠ける」と語った。
 提出理由で、宗教法人を所管する文科省による教団の解散命令請求を挙げ「盛山氏が疑念を抱かれずに公正な審理を進めることは不可能だ」とした。「記憶にない」と不誠実な国会答弁を繰り返し、説明責任を果たしていないと非難した。
 首相は盛山氏について「引き続き職責を全うし、責任を果たしていただきたい」と官邸で記者団に述べた。同時に「過去の関係はともかく、現時点で教団側と一切関係がないのを前提に任命した」と説明した。
 与野党は19日の衆院予算委員会理事会で、同日午後と20日午前に予定した予算委開催を取りやめると決めた。自民は派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた政治倫理審査会の開催と引き換えに24年度予算案の自然成立が確実な3月2日までの採決をもくろむが、審議日程は窮屈になった。