昨年11月に鹿児島県・屋久島沖で墜落し、全世界で飛行停止となっている米軍オスプレイの飛行再開を巡り、AP通信が1日、米国防総省が近く飛行停止措置を解除する見通しであることを伝えた。米軍幹部は3日からの週に防衛省と日本政府を訪れ、直接計画を説明するという。日本側がこの説明を受けるまで、飛行は再開しないとしている。
報道によると、オースティン国防長官は1日、海軍や空軍の幹部と協議し、飛行停止解除の計画を承認した。
米軍は屋久島沖の垂直離着陸輸送機CV22オスプレイ墜落事故を受け、昨年12月からオスプレイの飛行を一時停止している。事故では搭乗員8人全員が死亡した。
事故後、陸上自衛隊のオスプレイも飛行停止している。
米空軍特殊作戦司令部は事故の際に発生した機器の故障を特定したと発表したが、詳細を明らかにしていない。米メディアによると、故障した機器は「ギアボックス」である可能性が取りざたされている。ギアボックスに関連する不具合や事故はこれまでも確認されている。
米軍嘉手納基地には海軍仕様のCMV22が昨年12月の飛行停止以来、3機駐機している。飛行再開に向けた準備か、プロペラを回す様子も確認されていた。
(石井恵理菜)