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沖永良部島で日米が初の共同訓練 離島奪還を想定、地元住民から不安の声


沖永良部島で日米が初の共同訓練 離島奪還を想定、地元住民から不安の声 日米共同訓練「アイアン・フィスト」で、着陸する米海兵隊のヘリコプターの周辺を警護する陸上自衛隊員=10日午後、鹿児島県・沖永良部島
この記事を書いた人 Avatar photo 共同通信社

 陸上自衛隊と米海兵隊は10日、離島奪還を想定した「アイアン・フィスト(鉄の拳)」と呼ばれる訓練を、鹿児島県の沖永良部島で実施した。陸自によると、自衛隊と米軍が沖永良部島で共同訓練を実施するのは初めて。台湾有事も視野に日米で連携し、南西諸島での対処力向上を図る狙い。地元住民からは「平和につながるのか」と不安の声も出た。

 10日午後、同島西部・知名町のグラウンドには日米の輸送機が砂ぼこりを巻き上げ、相次いで着陸した。降り立った日米の隊員計約60人は安全を確認し、小銃を構えながら移動。野営場で敵勢力との戦闘を想定し、制圧する流れを確かめた。

 見学した同島東部・和泊町の川西盛勝さん(75)は「静かな島で物騒だと思う」と話した。

 訓練には、陸自の離島防衛専門部隊「水陸機動団」や、米海兵隊の第31海兵遠征部隊(31MEU)などが参加した。

 「アイアン・フィスト」は2006年から米本土で実施し、昨年から日本国内に移った。今年の実施場所は高遊原分屯地(熊本県)やキャンプ・ハンセンなど。

(共同通信)