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表面化4カ月で「頓挫」 うるま陸自訓練場の計画 広がった「反対」決議 沖縄


表面化4カ月で「頓挫」 うるま陸自訓練場の計画 広がった「反対」決議 沖縄 ゴルフ場跡地(資料写真)
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 うるま市石川のゴルフ場跡地に陸上自衛隊の訓練場を整備する計画は、4カ月前の昨年12月、防衛省が2024年度予算案に土地取得費を計上したことが報道され表面化した。

 だが、訓練場予定地が住宅街や県立石川青少年の家に近いことで、地元住民や自治会に反発が広がった。

 整備計画を受け、自治会では反対の決議が相次いだ。旭区自治会は1月14日、住民の全会一致で建設反対を決議した。2月1日には、うるま市石川地区の15自治会長で構成する「うるま市石川地区自治会長会」が訓練場建設に反対を決めた。

 防衛省は2月11日、ゴルフ場跡地がある旭区や、同区に隣接する東山区を対象とした住民説明会を開いた。生活環境の悪化を危惧する住民からの質問に明確な回答はなく、反対の声が相次いだ。

 保革を超えた反対の動きも出た。旧石川市の元市長や元市議らは2月24日、「元石川市議会議員OB会」を結成。メンバーには保守・革新がほぼ半数ずつ名を連ねている。うるま市自治会長連絡協議会と防衛局に計画の白紙撤回と市全体への住民説明会を求めた。

 県議会は整備計画について白紙撤回を求める意見書を全会一致で可決。うるま市議会も計画断念を求める意見書を全会一致で可決した。

 (狩俣悠喜)