【東京】玉城デニー知事は19日、内閣府で工藤彰三副大臣らと面談し、予算編成や政策の指針となる「骨太の方針」に沖縄振興を位置づけるよう要請した。
要請は例年実施しているが、今回は特に、第32軍司令部壕の保存公開に向けた取り組みや、県内国公立大学への薬学部設置、有機フッ素化合物(PFAS)の一種であるPFOSなどによる水道水源汚染に関する原因究明対策に必要な費用、国立自然史博物館の設立などへの支援を求めた。
面談は冒頭のみ報道陣に公開された。工藤副大臣は「沖縄の振興にしっかり寄与していきたい」と答えた。要請後、玉城知事は「新沖縄21世紀ビジョン基本計画の推進に必要となる予算について、県の要望が着実に反映されるようしっかり取り組む」と述べた。
要請のうち薬学部の設置については、恩納村の沖縄科学技術大学院大学(OIST)などと連携して基礎研究から創薬事業までつなげられるよう、早期の設置実現に協力を求めた。国立自然史博物館の設立では、国の担当部局の設置を求めた。
玉城知事は同日、自民党沖縄振興調査会の岡田直樹会長らとも面談した。
(嘉数陽)