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最激戦区、現職与党は4人 那覇市・南部離島区(上)<6.16沖縄県議選最前線・情勢を探る>(1)


最激戦区、現職与党は4人 那覇市・南部離島区(上)<6.16沖縄県議選最前線・情勢を探る>(1)
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 任期満了に伴う県議選は6月16日の投開票まで2カ月を切った。定数48の議席を巡って13選挙区で前哨戦が展開されている。与党が過半数を維持するか、野党が多数を奪取するか。県議会の与野党構成がどうなるかが焦点となる。玉城デニー県政2期目の中間評価にも位置付けられる。選挙区ごとに告示前の情勢を追った。

 県都・那覇市を含む那覇市・南部離島区は、定数11に対し与野党・中立合わせて17人が立候補を予定する最激戦区で、勝敗は議会の与野党構成にも大きく影響する。

 3月1日現在の那覇市の選挙人名簿登録者数は25万6155人、南部離島の7町村は9496人。立候補予定者は当選ラインを8千票と見込み、支持拡大に奔走している。

 30日までに同区で名乗りを上げている現職は9人いる。内訳は与党4人(共産2人、立民1人、無所属1人)、野党の自民3人、中立の公明1人、維新1人。

 5期目を目指す共産公認の渡久地修氏(71)は地盤の那覇市首里に2カ所と真和志にも事務所を設置した。玉城県政との連携を前面に押し出して選挙戦を展開する。安謝や泊でも街頭で訴えながらチラシの全戸配布に取り組み、政策の浸透を図る。前回選挙は、前々回選挙よりも得票数を落としたため危機感を募らせており、陣営の引き締めも図る。

 共産公認の比嘉瑞己氏(49)は4期目に挑む。1月に事務所開きを終え、地元の那覇市寄宮や小禄、旧那覇地域で浸透を図る。午前と午後の2回に分け、市内13カ所を巡って短時間のスポット演説を実施するなどして票の掘り起こしに力を入れている。同じ共産公認の渡久地氏とは市内を東西で分ける形で運動を展開する。5月下旬には総決起大会も予定する。

 2期目に挑戦する喜友名智子氏(47)は公認を得ている立民の支持基盤である連合沖縄の組織力を生かした選挙戦を繰り広げる。2月に地元の那覇市田原に事務所を設置し、地域回りも徹底する。若年層や子育て世代への支援、所得向上を掲げる。政策の浸透を図るためにSNSを活用した戦略も立てており、前回選挙を超える得票数を目指して奔走する。

 2022年の県議補選で与党系の統一候補として初当選した上原快佐氏(44)はにぬふぁぶしの推薦を得て2期目を狙う。社会的弱者への支援強化を掲げ、那覇市真嘉比と銘苅を地盤に出身地の小禄でも運動を展開する。今期で県議を引退する比嘉京子氏からの全面支援も受ける。草の根活動と銘打った丁寧な運動で、政策の浸透を図りながら支持を訴える。

 (’24県議選取材班)