定数11に対して現職・新人合わせて17人が立候補を表明している那覇市・南部離島区。同区での勝敗は県議会全体の構成に大きく影響する。
現職では、野党・自民から3人、中立の立場で公明と維新からそれぞれ1人が立候補を予定する。
自民公認の西銘啓史郎氏(66)は3期目に向けて那覇市識名に事務所を開設した。地盤となる識名や長田、三原を中心に政治への関心を喚起しようと、自作した議会報告チラシ数千部の戸別配布を昨年9月から毎月実施するなどしてきた。3月からは街頭での手ぶりも開始。有権者に丁寧に政策を訴えることを意識した運動を展開し、支持の拡大に取り組む。
前回選での同区・自民候補で最多得票だった新垣淑豊氏(48)は2期目に向けて、地元の那覇市首里を中心に壺屋にも設置した事務所を拠点に支持固めに奔走する。企業や団体へのあいさつ回りもこなす。年齢層などの利用者特性に合わせ、複数のSNSを使い分けて幅広く発信することも意識する。県医師連盟や中小企業有志からも支援を受ける。
仲村家治氏(62)=自民公認=も2期目に挑む。地元の那覇市宇栄原に事務所を設置した。議会報告会などを頻繁に開催し、県議会での実績などを訴えている。自治会の行事にも参加して地域や支持者とのつながりを強化するとともに足場固めに努めてきた。街頭での手ぶりをこなしながら、自らの足で稼ぐことを重点にあいさつ回りも徹底している。
公明公認の上原章氏(68)は6期目に向けて事務所のある小禄を中心に活動する。街頭での手ぶりやあいさつ回りなど基本の運動を徹底する。コロナ禍で前回はかなわなかったことから、対面で丁寧に政策を訴えることに重点を置いて無党派層への浸透も図り、新たな支持の掘り起こしも目指す。出身地の名護市のつながりを生かした支援も呼び掛ける。
當間盛夫氏(63)は維新公認として6期目に臨む。4月に地盤の那覇市小禄に事務所を設置し手ぶりやチラシ配布をこなす。離島地域の行事にも積極的に出席するなど離島からの集票も狙う。下地幹郎元衆院議員からの支援も受けながら企業でのあいさつ回りに取り組む。保守・革新にとらわれない政治改革の実現を訴えていくことで幅広い得票を目指す。
(’24県議選取材班)